ファッション

ベイプの冬は静かじゃない

音楽とスポーツ、ストリートスタイルをつなぐ2026年ウィンターコレクション

大きさも形も異なるスピーカーが積み重なる建物の前。ボリュームのあるアウターとゆったりしたデニムをまとったモデルたちの間で、カモ柄ときらめくアクセサリーが目を引きます。

ベイプ(A BATHING APE®、BAPE®)は、「TIMELESS CULTURE」をテーマにした2026年ウィンターコレクションで、音楽とスポーツ、スタイルが世代を超えて互いに影響し合ってきた様子を、ブランド独自のデザインで表現しました。

今回のコレクションを読み解く鍵は、新たなモチーフの登場よりも、なじみのある要素の組み合わせにあります。カモ柄やロゴ、スポーツウェアのシルエットを異なる色や質感で重ね着するスタイルが、ビジュアル全体を通して見られます。

ボリュームを増し、内側を見せる

今回のキャンペーンでは、冬のアウターは体を隠す服というより、装い全体のバランスを決める中心的なアイテムです。たっぷりしたフードとふくらみのある身頃の下に、幅広のパンツが続き、ゆとりのあるシルエットをつくります。

アウターのジッパーを開き、インナーのグラフィックや柄を見せるスタイリングも共通しています。アウター一着で冬のルックを完成させるのではなく、内側に着た服までを一つの構成として見せる方法です。

バーガンディのパファージャケットの内側にピンクのカモ柄とグレーのグラフィックTシャツを重ねた装いは、それを鮮明に示しています。濃い色のアウターと明るい柄のコントラストを生かしながら、同系色をつなぐことで複雑な構成をまとめています。

デニムに移ったカモ柄

ベイプを象徴するカモ柄は今シーズンも重要なモチーフですが、ビジュアルでは単に柄の色を変えるだけにとどまりません。服の表面やシルエットを通じて、それぞれ異なる印象を生み出しています。

黒のパファージャケットと合わせたデニムは、カモ柄を思わせるディテールが重なる表面とゆったりした幅が特徴です。なめらかな光沢のある上半身のアイテムと対比をなし、柄だけでなく質感でも存在感を示しています。

足の甲にたまるパンツの裾から星のモチーフが入ったスニーカーまで視線を移すと、この装いの重心はアウター一着ではなく、上下のボリュームと靴がともにつくるバランスにあることがわかります。

スポーツウェアとアクセサリーの間で

スポーツから取り入れた要素は機能的な装いにとどまらず、大ぶりのグラフィックやアクセサリーと出合い、より装飾的なストリートスタイルへとつながります。

グリーン・ブラック・ホワイトの配色のスポーツジャケットに、レタリング入りのデニムを合わせた装い。数字の入ったインナーと後ろ向きにかぶったキャップがアクティブな雰囲気をつくり、指に光るロゴリングがまったく異なる質感を添えています。

服はゆったりとしたシルエットでありながら、アクセサリーが鮮明に目を引きます。スポーツウェアを快適さだけの領域にとどめず、自己表現の手段へと広げたスタイリングといえます。

強い柄をまとめる色と質感

グリーンのアウターとカモ柄のミニスカートの組み合わせは、一つの装いに多くの装飾を取り入れながらも、色の範囲を絞れば全体のバランスを保てることを示しています。

アウター表面のクロコ柄からフードのファー飾り、重ねて巻いたベルト、大きなバッグまで、目を引く要素が続きます。それでも、グリーンとブラウンを軸に色をつなぐことで、異なる質感がばらばらになりすぎないようにしています。

一方、パステルトーンの装いは色の強さを抑え、シルエットとレイヤードを保ちながら、同じコレクションの別の表情を見せています。

柔らかな色が混じるアウターとピンクのパンツの間から、短いトップスとロゴ入りのバンドをのぞかせ、カモ柄を重ねています。明るい色調の中でも、ベイプらしいデザイン要素をはっきりと残しています。

おなじみのデザインを新たに着こなす

2026年ウィンターコレクションでは、クロコ柄(CROC PATTERN)、ファーストカモ(1ST CAMO)、カラーカモ(COLOR CAMO)、シャーク(SHARK)、ロウエッジカモ(RAW EDGE CAMO)が、アウターやスポーティーなシルエット、アクセサリー、冬のアイテム全般に取り入れられています。

10月から12月にかけて順次登場する今シーズンは、おなじみのデザインをそのまま繰り返すのではなく、素材の表情や色の組み合わせ、重ね着のバランスを変えながら、ブランドのヘリテージを今の装いにつなげています。

ベイプがこの冬に提案する「TIMELESS CULTURE」は、過去のスタイルを再現するだけでは終わりません。おなじみのカモ柄とデニムを今の方法で着こなすことで完成します。

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