ステューシーとデニム・ティアーズが再び手を組み、10月16日に新たなコラボレーションコレクション「Stüssy Tears」2026年秋冬を発表します。
カリフォルニアのストリートカルチャーを代表するステューシーと、アメリカの黒人社会の歴史や文化、個人の記憶をファッションで表現するトレメイン・エモリーのデニム・ティアーズ。両者による今回のコレクションは、都会の街並みではなく森と湖を舞台に、少し趣の異なる物語を届けます。
鮮やかなオレンジのアウターやフィッシングベスト、華やかな柄のパンツ、両ブランドのグラフィックを組み合わせたアイテムが登場するキャンペーンには、アウトドアというビジュアルコンセプトに加え、ある家族の古い記憶が込められています。



土曜日の釣りがキャンペーンになるまで
今回のコレクションのキャンペーンは、デニム・ティアーズの創設者トレメイン・エモリーの父、トレイシー・エモリーの釣りの思い出を軸に展開されます。
公開された映像では、トレイシー・エモリーが小さなボートに乗り、静かな湖で釣り糸を垂らしながら、かつて夏の間、父と一緒に働き、毎週土曜日に釣りに出かけた記憶を振り返ります。
ある世代の何気ない日常が次の世代に受け継がれ、新たな形の創作物になるという点で、今回のキャンペーンは単なるアウトドアスタイルの提案を超え、家族と記憶、世代間のつながりというメッセージを込めています。
それは、個人の経験を出発点にアメリカの黒人文化にまつわる多様な物語を記録してきた、デニム・ティアーズの創作手法にも通じています。



二つのロゴ、異なる文化的背景
コレクション全体を貫く重要なデザイン要素は、ステューシーのダブルSロゴとデニム・ティアーズのコットンリースを組み合わせたグラフィックです。
ステューシーのダブルSがカリフォルニアのサブカルチャーとストリートウェアを象徴する一方、綿花を輪の形に編んだデニム・ティアーズのコットンリースは、アメリカの黒人が経験した強制労働と奴隷制の歴史、そしてその中で受け継がれてきた生存の営みと文化的遺産を想起させる象徴として使われてきました。
2022年の最初の「Stüssy Tears」コレクションでも使われた二つのグラフィックが、今シーズンのアウターやフーディーなどに再び登場し、異なる背景を持つ両ブランドの視覚的な表現を一つにつなぎます。
コラボレーションのロゴをただ並べるのではなく、それぞれのシンボルを一つのグラフィックに再構成した点も、今回のコレクションの注目ポイントです。



湖畔で生まれた新たなストリートウェア
コレクションで最も目を引くのは、鮮やかなオレンジのテクニカルアウターです。自然の風景と強いコントラストをなす色にコラボレーションのグラフィックを加え、今シーズンのビジュアルの中心を担います。
グリーンとアイボリーのバーシティジャケット、メッシュ構造のフィッシングベスト、ゆったりしたシルエットのフーディーや柄入りのニットなども加わり、機能的なアウトドアウェアをストリートファッションの視点から再解釈しています。
併せて公開されたルックでは、グラフィック入りのポロシャツや多彩な柄のパンツ、釣り用の帽子、スカーフ、ミラーレンズのサングラスなども確認できます。こうしたアイテムは、釣りというキャンペーンの題材を直接表現すると同時に、コレクション全体に自然なヴィンテージアウトドアの趣を添えています。
何より目を引くのは、華やかなロゴや柄を使いながらも、大げさに着飾るのではなく、実際に自然の中で着るかのような心地よさを保っている点です。



記憶をまとうということ
両ブランドはこれまで、2022年にトレメイン・エモリーの故郷であるニューヨークのクイーンズと1990年代のストリートカルチャーに焦点を当てたコラボレーションを発表し、2025年にはエモリーの学生時代を題材にしたコレクションを公開しました。
個人の生い立ちと都市の記憶をデザインに落とし込んできたこれまでの取り組みが、今回は父親世代の経験へとつながり、「Stüssy Tears」は単なるブランド間のコラボレーションを超えた、一つの連続する物語として読み取れます。
服を通じて文化を記録してきたデニム・ティアーズの視点と、自由なスタイルを築いてきたステューシーの感性が出会って完成した今回のコレクションは、なじみ深いストリートウェアに家族の古い記憶を重ねています。



発売情報
「Stüssy Tears」2026年秋冬コレクションは、2026年10月16日(金)午前11時からステューシーとデニム・ティアーズの公式オンラインストアで販売予定です。一部のステューシーのチャプターストアと、デニム・ティアーズのニューヨークおよびアトランタの実店舗でも購入できます。











