ファッション

二つのスピード、一つの情熱:アディダス × サティスファイの第2弾コラボレーション

ランニングの異なる瞬間に向けた二つのシルエット

ランニングは同じ動作の繰り返しですが、走る人によって目指す目的やスピードは異なります。

ある人にとって走ることは毎日繰り返すトレーニングであり、別の人にとっては数カ月かけて準備してきた成果を確かめるマラソンレースです。

昨年5月にアディゼロ アディオス プロ 4で初のコラボレーションを披露したアディダスと、フランスのランニングブランド、サティスファイ(SATISFY)が再びタッグを組みました。

今回発表された第2弾コラボレーションコレクションは、アディオス 9をベースにした「アディゼロ アディオス サティスファイ」と、最上位のマラソンレーシングシューズ「アディゼロ アディオス プロ EVO 2 サティスファイ」で構成されます。異なる目的に向けて設計された二つのモデルには、それぞれ異なる技術的アプローチが見られます。

アディダスの技術、サティスファイの視点

2015年にパリで誕生したサティスファイは、機能的なランニングウェアと実験的なデザインを組み合わせ、技術的な性能だけでなく、ランニングを取り巻く文化やランナーのアイデンティティにも目を向けてきたブランドです。

アディダスも昨年5月に両ブランドの長期的なパートナーシップを発表し、パフォーマンス技術とランニング文化の接点をコラボレーションの中心的な方向性として掲げました。

今回のコレクションは、そうしたアプローチをさらに発展させたものです。既存のランニングシューズの色を変えるだけにとどまらず、各モデルの用途に合わせて素材や構造にも変更を加えました。

トレーニングの時間に向けたアディオス

まず、アディゼロ アディオス サティスファイは、アディオス 9をベースに、トラックでのトレーニングやテンポラン、10km以下の速いペースでのランニングに向けて再設計したモデルです。

最も注目すべきは、アディゼロ アディオス プロ 5に使用されたライトロック 2.0アッパーです。この技術がプロライン以外のランニングシューズに採用されるのは今回が初めてです。

一方向に伸びる一体型の織物素材に内部の固定バンドを組み合わせ、足の動きに追従しながら安定したフィット感を保つようにしました。また、のこぎり歯状のシューレースを採用し、速く走っている間に結び目がほどける可能性を抑えています。

ミッドソールにはライトストライク プロ EVOフォームを使用し、足の中央部にはナイロンシャンクを配置して、軽さと安定性を両立させています。カーボンロッドを使うマラソンレーシングシューズとは異なり、足が地面を蹴る感覚と素早い足運びに重点を置いた構成が特徴です。

靴底には軽量のライトトラクション GCPUアウトソールを採用し、前足部にコンチネンタルラバーを配置してグリップ力を確保しました。重量はUS 9サイズで172gです。

カラーはイージーブルーとテックアースの2色展開。格子模様が見えるアッパー、パールメタリックのスリーストライプス、粒感のあるミッドソールの仕上げに、サティスファイのデザインが表れています。

マラソン当日に向けたプロ EVO 2

アディオスが繰り返すトレーニングに焦点を当てているのに対し、同時に発表されたアディゼロ アディオス プロ EVO 2 サティスファイは、マラソンレースで記録に挑む瞬間のために設計されました。

アディダスの最上位マラソンレーシングシューズ、プロ EVO 2は、極めて軽い構造と高い反発力を追求したモデルです。今回のコラボレーションでは、アッパーからミッドソールまで続くシルバーメタリックカラーと半透明の補強素材を加えました。

薄いエンジニアードメッシュのアッパーは、重量を最小限に抑えるよう設計されています。シューレースの穴の周囲とつま先、かかとには半透明の素材を使い、必要な部分を補強しました。

ミッドソール全体にはライトストライク プロ EVOフォームを採用。内部にはカーボン素材を含むエナジーロッド 2.0を配置し、高速域で効率よく推進力を生み出せるようにしました。

エナジーロッド 2.0は、足が自然に前へ転がるのを助けるロッカー構造とともに機能します。こうした構成により、重量はUS 9サイズで148gとなっています。

今回のコラボレーションで特に注目したい変更点はアウトソールです。従来のプロ EVO 2で使われていた軽量の液状ラバーを、全長にわたるコンチネンタルラバーに変更しました。

従来モデルが徹底した軽量化に重点を置いていたのに対し、サティスファイとのコラボレーションモデルは、コンチネンタルラバーによってグリップ力と耐久性も考慮した構成を選びました。

2時間2分16秒、実戦で証明された系譜

プロ EVO 2という名前が持つ意味は、実際のマラソンの舞台でも確認できます。

2025年9月21日に開催されたベルリンマラソンで、ケニアのサバスティアン・サウェ(Sabastian Sawe)はアディゼロ アディオス プロ EVO 2を着用し、2時間2分16秒で男子の部を制しました。

当時サウェが着用していたのは、今回のサティスファイとのコラボレーションのベースとなった通常モデルです。アディダスの最上位のレーシング技術が、実際に世界トップクラスのマラソンの舞台でも使われていることを示す例です。

今回のコラボレーションモデルは、こうした技術的な基盤を維持しつつ、アウトソールの素材と外観に変更を加えた製品です。既存のランニングシューズの性能と、サティスファイのデザイン言語が交わるところを示しています。

STAY POSSESSED

サティスファイが今回のコラボレーションで強調したメッセージは「STAY POSSESSED」です。

アディオスとプロ EVO 2は用途も技術的な構成も異なりますが、どちらも走ることに深く没頭するランナーのための製品という共通点があります。

一方は幾度となく繰り返すトレーニングの時間に、もう一方はその時間が記録につながるマラソン当日に向けられています。

今回のアディダス × サティスファイ コレクションは、来たる2026年10月30日(金)、アディダスのCONFIRMEDアプリやサティスファイのオンラインストアなど、一部の取扱店で販売されます。

ETC マガジンをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む